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技術用語集

EG SERIES

EGシリーズ

ヤング率・剛性率・ポアソン比・内部摩擦 同時測定装置

EGシリーズは、弊社独自の片持ち機構を採用し、広範な温度域におけるヤング率・剛性率・内部摩擦の同時測定が可能です。特に、高温の領域において材料が軟化し、弾性を失う寸前まで安定した共振を実現します。これにより、従来の高温測定における課題を克服しています。

電解研磨による試験片の作成

EG-HT

光学顕微鏡観察下での試験片仕上

EG-HT

電解研磨による試験片の作成

EG-HT

EGシリーズの特徴

本装置は、高温用の部材で構成された小型電気炉を使用し、試験片の温度を均一に保ちながら、最高1200℃までの高温測定が可能です。また、一般的な壁コンセントからの小電力供給で稼働するため、省エネルギーでの運用も可能です。設定した温度間隔で自動的にヤング率・剛性率・ポアソン比・内務摩擦を同時に測定して算出する機能を備えています。

自由振動図:断面一様棒

【図1】EG測定機構図

試料が高温軟化する際に、粘性の増加により高周波振動では正確な値が得られないことがあります。しかし、EG-HTは共振周波数が数十Hzという低振動を利用して、粘性の影響を的確に追随し、正確な弾性率の測定を実現します。このように、一般的には困難とされる高温測定においても、安定した測定操作と精度を保証します。 また、曲げ振動と捻り振動の2つの振動モードを利用して、内部摩擦のピーク温度の違いから活性化エネルギーを概算することができ、物性研究に貢献します。本装置の測定方式はJISに対応していませんが、JIS対応の装置(JE、JGシリーズ)を付属させ、室温で較正することで高温測定の正確性を維持しています。

自由振動図:断面一様棒

【図2】窒化珪素温度変化

JEとEGの比較

自由共振法-片持ち共振法比較データ

JEシリーズは、ASTMやJISに基づいた自由共振法による測定法です。一方、EGシリーズは弊社独自の片持ち共振法を採用しています。両装置で得られたデータを比較すると、両者のデータには相関があり、それぞれの測定結果が信頼できることが確認されています。

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EG-HTの概略仕様

特徴
ヤング率、剛性率、ポアソン比、曲げ振動内部摩擦、捻り振動内部摩擦の同時自動測定
低周波測定(数十Hz)による粘弾性変化も測定
難共振状態でも測定
測定項目
ヤング率、剛性率、ポアソン比、曲げ振動内部摩擦、捻り振動内部摩擦
測定試料
ほとんどの等方体対応
試料形状
板状: 長さ40~70mm × 板厚1.0~2.5 mm× 板幅5~11mm
推奨形状: 長さ60mm × 板厚1.5mm × 板幅10mm
測定条件
温度依存性、経時変化測定、ひずみ依存性(オプション)
加振方式
非接触静電加振方式
検出方式
非接触変位計
共振数
10~200Hz
試料支持
片持ち共振法
機種
EG-HT 室温~1200℃(常用1000℃)
EG-LT -180℃~室温(応相談)

※1 写真や仕様は改良などに伴い、変更している可能性があります。 ※2 上記仕様は標準仕様です。ご要望に応じて対応します。

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